上高地でのワーケーションついでに、ずっと憧れだった涸沢カールに行ってきました。一人で。
ワーケーションついでっていうのがポイントで、登山が主目的だとせっかくきてるから登らなきゃって気になるんだけど、そもそもの目的が仕事なので、天候悪ければ無理せず躊躇なく諦められるのが良いです。上高地と白馬でのワーケーションについては下記ブログに書いたのでよければどぞ。
というわけで、2020年特別な年の盛夏に登った涸沢カール&山小屋涸沢ヒュッテ泊について書きます。
涸沢カールとは
長野県の西の端、岐阜との県境にある北アルプス最高峰の山々に囲まれた標高2,300mの場所。氷河によって削られた圏谷になっています。ここは紅葉が素晴らしく、死ぬまでに絶対に行きたいと思っていたスポットです。みてこれ。
死ぬまでに絶対行きたいと思ってはいるが、上高地から徒歩6時間15kmの道のり・・・。当然死ぬ間際には行けないので、健脚なうちに行かねば、、と今回は予習も兼ねて行ってきたわけです。
涸沢カールまでのコース
上高地から片道6時間・・・!といっても最初の3時間はハイキングコースみたいな平坦な道で、その後1時間もトレッキングレベル。ガチの登山道になって登るのは最後の2時間だけという感じです。2時間で700mくらい登るので東京タワー2個分って感じですね・・・。
ただ、初めて登るルートなので少しでも歩行距離縮めるために、前日は1時間ほど目的地に近い明神館に一泊。
明神館
山小屋と民宿の中間くらいの宿です。お客さんも登山客っぽい人たちが主で、山小屋でよくある夕食タイムの宿主からの挨拶的なのがあるタイプの宿。
じゃらんとかで予約できるから普通のホテルだと思って予約すると驚くかもしれんw。
予約数を相当しぼっているのか、お客さんは少なく私のような一人客も一人部屋でした。(通常は二段ベッド相部屋のお部屋)
宿内はどこもコロナ対策徹底されてて、お風呂も入室人数分かるようになってたり、
夕食時にはグループごとにアクリル板が立てられていました。
お風呂は換気のために窓を開放しているので内風呂でも露天風呂気分も味わえた。
朝6時に起きて明神池の朝もやを見に
明神館に泊まったら是非見たいのが、朝もやの明神池。この幻想的な感じ(ぜひリンク先見てみて・・・)!明神館からは徒歩5分くらいなので、これを見たければ明神館に泊まるのがベスト。かなり湿気もあったし期待していったけど・・・だめでした。
とはいえ、この神秘的な感じ、伝わるかな・・。
倒木が腐らないのは水が相当冷たいからなのか
そうこうしてたら、突然の雨。
え、、雨?!
山に入るときはてんきとくらすを見てるんですが、この予想が見るたびに激変するぅぅぅ!!さっきまでAだったのが突然Cになったり。。
これとSCWの情報を見比べながら、とりあえず2時間歩いた先にある横尾山荘まで行くことにする。最悪UターンしてプランBの徳沢でソフトクリーム食べて帰ってもいい。なんせ今回は上高地に仕事をしに来ているのだから!!
山に登る時に限らず、私は常にプランB、C、D、Eくらいまで持ってるタイプなんでね・・・。
熊の恐怖
私が上高地入りした数日前から熊の目撃情報が割とあって、一般観光客が歩く遊歩道ですらこういう状況でした。
一人だし、熊には極力会いたくない。熊とかお化けとか言葉が通じない相手に対してはめちゃくちゃビビリなので、上高地で熊鈴を入手して歩き始めました。
※ちょうどこの日の深夜に近くのキャンプ場で熊被害が発生したのだけど、それを知ったのは下山してからだった。。
横尾着 10:00
明神館を出発して2時間後。オンタイムで10時には横尾山荘に到着。快晴ではないものの、天気はそこまでは悪くなさそう。体力的にも時間的にも余裕あったのでプランAのまま進むことにした。
豪雨の被害状況
上高地といえば先日の豪雨で被害をうけたばかり。登山道が心配になったけど、事前に情報収集したとおり危険箇所は全くなく、山小屋の方々の補修により快適に歩けました。
今年はお客さんも少なくて山小屋の売上も大打撃だと思うのに、、ほんと感謝しかありません。
登山道は問題なかったけどこういう感じで豪雨で流された木々が・・。
さらに1時間ほど歩くと本谷橋に到着。
明神館で作ってもらったおにぎりを食べて本格的な山道に入ります。比較的歩きやすい樹林帯や
ゴロゴロした道を歩き
途中、落石注意箇所はあったものの、難所はなく進むが
目指す目的地付近は雲の中・・・。
涸沢ヒュッテ着 13:20
涸沢カールに2つある山小屋の1つ、涸沢ヒュッテに到着。(どうでもいいけどこの時代の山関係のフォントってなぜかみんなこれだよねw)
涸沢ヒュッテといえばこのテラス席!
とビール!!(めっちゃ寒いんだけど)
ビールの向こうに見える涸沢名物のテント村、こんなハイシーズンなのにこの量。やはり今年はどこも人が少ないな。。
そして、、、肝心の山頂はガスかかっていて全然見えないYO!
上高地から大切に持ってきたあんぱんをおもむろに食べる。普段絶対に食べないものだけど、山で食べる潰れたあんぱんってなんでこんなに美味しいのか・・・。
テラスに併設された売店。朝6時からやってます。
ビール1,000円は高級だがこの絶景費用込なのでコスパは全然良いし、登山道修復してくれてたりの感謝の気持ちを込め3杯ほどお布施させていただきましたよ。
涸沢ヒュッテも感染対策ばっちり
秋の紅葉シーズンは横になる場所すらないくらいのぎゅうぎゅうになるという涸沢ヒュッテ、感染対策で部屋を一蘭風に仕切って個室っぽくなってる!!
普段がどういう状態なのかはわかんないんだけどw、想像を遥かにこえて快適であった・・・。
食事はもちろんテーブルに対角になるように席が取られているし、外したマスクを入れるビニール袋も渡される。消毒や検温は当然。こんな人里離れた場所で温かいご飯と味噌汁・・・。
そして、穂高連峰に沈む太陽の光。特に加工してないんだけど、空と雲がピンク色に染まってこれはこれで幻想的な光景。
残念ながら満点の星空とか、早朝のモルゲンロートには出会えなかったけど涸沢カールまでの予習はできたので満足でした。
涸沢は穂高連峰に登る人たちの中継地点なので、涸沢目的でこのまま下る人はほとんどいませんw.翌朝も5時に朝食を食べてみんな山に登っていきました。チェックアウトの8時にはほぼ誰もいない。
ホントは山々を見ながら朝のコーヒー飲んでゆっくりしてから下山するつもりだったけど、昨日に引き続き山頂はガスで見えないので、早めに降りて上高地で温泉に入るプランBに切り替えて下山。
途中野生のサルを発見。
前日はゆっくり見る余裕のなかった景色
途中の徳沢で、楽しみにしていたソフトクリーム!
んんまっっっっまーー。徳沢のキャンプ場気持ちよさそうだけど、ここもきっと熊が出るんだろうな・・・
梓川沿いをずーっと歩きます。
ほぼコースタイム通り、涸沢を出発して5時間で上高地に戻ってきました。
2020年に立ち寄り湯営業しているのは上高地温泉ホテルだけ
上高地は例年だと各ホテルが立ち寄り湯営業しているのですが、コロナ禍の2020年は上高地温泉ホテルだけです。ここも入場制限があって少し待ちました。露天風呂で天然温泉で最高です。
温泉入って河童橋横のテラスでビール飲んで、バスに乗ったら渋谷まで直行です。爆睡だったと思う。
コロナ禍の登山について
例の「山の挨拶」
すれ違いざまの登山者同士による声掛け「こんにち運動」はこころなしか控えめな気がした。
登山中のマスク
私は日焼け防止の意味もあってUVカットマスクをしてたけど、マスクして登ってる人はほとんどいませんでしたね。上高地あたりの観光客はマスク率9割って感じだったけど。
登山道では混雑するところはなかったし、気にしないといけないのはすれ違うときくらいなので、熱中症とかのことを考えると着用すべきシーンで着用できればよい、という感じかなと。
まとめ
- 山小屋は想像以上にコロナ対策してた
- とはいえ東京で濃厚接触しまくってる人は自粛したほうがよさそう
- コロナ禍においては遭難すると通常時より救出に時間がかかる(遭難者が感染していないことの確認等のため)
- なので自分の力量以上の山には挑戦しないほうがいい
あと、上高地は熊が日常的にいます。今まで熊の人的被害はほとんどなかったみたいだけど、私が行った期間に河童橋付近のキャンプ場で被害がでてました。実際、涸沢から戻ってくる途中の明神館の脇で人が集まってたので何だろう?と思ってみたら熊が。歩道のすぐ脇で何かを食べてました。私は速やかに立ち去ったけど、周りにはカメラを構えたニンゲンドモが・・・。
くれぐれもお気をつけを・・。