使ってみた!Shopifyは日本で本当に使えるのか?メリット・デメリットまとめ

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仕事でここ1ヶ月ほどECカートのASPを調べまくってます。国内で有名なところだと、GMOのMakeshopとかShopserveとかFutureShopとかなんだけど、PCウェブメインな時代のサービスなので、スマホ最適化が弱く、スマホは「一応みれまっせ」ってレベルのものが多い。URLがPCとスマホで別だったり・・・涙。

最近のサービスでスマホファーストだと、BASESTORES.jpなんかが該当するんだけど、こちらは「個人が気軽にお店がもてます」というコンセプトなので月間数千件の受注管理を捌くには簡素で少々心もとない。

もっとスマホファーストでスマートで高機能で手頃な価格のカートASPがほしいよぉ。と思っていたところに、とある海外の決済サービス会社の人に教えてもらったのがShopify。海外では市場シェアトップクラスのショップASPです。EC系の制作会社に聞いてもとても評判が良い

これね、普通にネットでECのASP調べてても全然出てこなかったんだけど、めっちゃ良い!何で訴求されてないの!もっとマーケティングがんばってw!

既存のASPからの乗り換えを進めて1ヶ月ほど構築に携わってわかったことをまとめておきます。私、かなり詳しくなったと思う。

Shopifyのメリットここが良い(他ASPとの比較)

1.デフォルトUIがイケてる

既存の国産ASPはカート以降決済完了画面までが本当にイケてない。そのうえほとんどカスタマイズができない。ShopifyはデフォルトでこのUI。素晴らしくスマート!参照事例→Shopifyで作成されているサイト:ARITA PORCELAIN LAB

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もちろんスマホのUIも大変スマートです!

2.カスタマイズ幅が広い

最初に管理画面にログインした時には「え、これしか機能ないの?」と不安になったのだけど、必要最低限の機能だけShopifyが提供していて、その他必要になった機能はサードパーティのアプリを追加するスタイル。Wordpressみたいな感じですね。

3.会員登録していなくても会員?

最初理解するのにちょっと時間がかかった仕様がこれ。既存ASPだと会員登録せずに購入した場合、非会員の購入になりその後ユーザーが会員登録したとしても会員前に購入したものは情報が紐付かない。Shopifyの場合、購入フローの中に「会員になる」みたいな導線の明示はなく購入完了するが、管理画面の「顧客情報」には記録されていて、ユーザーは自分のアカウントをアクティベート(パスワード設定する)とマイページで過去の(アクティベート前に購入したものも含め)履歴が表示される。

つまり一度購入した時点で管理画面上は会員として扱われている。あと、会員登録しなくてもメアドや住所はCookieで情報保存されていて次回以降の購入ではそれがそのまま入力されている状態なのでとても楽。

なのでアクティベートしてログインする必要があるのは履歴や配送状況を確認するためにマイページにアクセスする時くらいかなと。あまり「会員になる」ということにフォーカスしていない感じです。

そのかわりメルマガでの囲い込みを重視しているみたいです。

4.決済にApplePayが使える!

国産ASPでApplePayが使えるのはFutureShopのみ。ShopifyはAmazonPayやApplePayが利用できます。

5.ShopifyPlusプランならカート以降もゴリゴリいじれる

最上位プランのShopifyPlus(月額$299)ならカート以降もゴリゴリいじれる。デフォルトでも十分な感じはあるけど決済画面に◎◎の機能入れたい、とか生年月日取得したい、とかはこのプランならできるよう。

6.カゴ落ちメールもイケてる

Shopifyカゴ落ちメール

カゴに入れたまま決済しないで放置すると、買い忘れではないですか?とメールが来る。(もちろんデザインや内容はいかようにもカスタマイズ可能)

7.FacebookやInstagramで商品を売れる

ここはあんまりちゃんと調べられていないんだけど、Facebookやインスタからシームレスに購入させることが可能。

Shopifyはカナダの会社ですでに世界各国で利用されているので海外サービスとの提携はこれからもどんどんされていくと思われる。

とにかく他国産ASPを大きく凌駕するポテンシャルがある!!と思ったんだけど、課題もいくつかあって結局うちでは利用開始には至りませんでした。

Shopifyここがデメリット

1.ポイントシステムがない

国産ASPにはたいていついているポイントシステムがありません。サードパーティのアプリを使っても、いわゆるよくあるポイントシステムはできない。ポイントを使ってクーポンをゲットしてそれを買い物のたびに発行して使う感じ。

既存ASPから乗り換えを検討する際にやはりこれは厳しい。既存会員のポイントを相当額のクーポンに変換して配るとかの対応が必要。

2.クレジットカード情報を保持できない

これは一番衝撃的だった事実。現状(日本では)会員登録していてもクレジットカード情報を保持できません。つまり毎回クレカ情報を入力しないといけない!!

ただ、海外ではShopifyPaymentというShopifyの独自決済サービスを使えばクレカ情報保持が可能。ShopifyPaymentは今後日本でも導入されることが発表されているので、海外と同様にクレカ情報保持が可能になります。が、私が海外のShopifyPaymentを利用した感じだと、日本ではちょっとハードルが高そうな気がした。なぜなら毎回SMSでの認証が必要になるから。

2018/10/12の下記ニュース記事では「毎回のSMS認証なしに30日間はチェックアウト情報が保持されているようになり」と記載がありました。※まだ試せていないので誰か使ってみた人の感想聞きたい!

【該当ニュース】
https://www.shopify.com/partners/blog/whats-new-october-2018?fbclid=IwAR2mbvO2CKU3XPG6NuEK14qoalOQ09ANL3NbN-G4Lo4dWJqNKaFB5ZEBhBs

【Shopify Payment】
https://help.shopify.com/ja/manual/payments/shopify-pay

具体的なフローはこんなかんじ。

すでに電話番号と個人情報を登録していて新しいブラウザで購入する場合

ShopifyPayment購入フロー1

カートの次の画面でメアドを入力するとSMS認証のコード入力画面が表示され、登録されている電話番号に6桁のコードが送られてくる。それを入力すると登録している住所やクレカ情報が復元されてボタン1つで購入完了!

※IDとパスワードでログインするよりも、メアドと電話番号さえ変わらなければアイパスログインよりも楽と感じました。

購入履歴のあるブラウザで再度購入する場合

ShopifyPaymentフロー2

ブラウザcookieで住所やクレカ情報全て覚えていてくれるのでそのまま購入へ、と思いきやここで「Authorize purchase」をタップするとSMS認証!!これがなければかなり楽なんだけど・・・。とはいえSMSで送られてくるコードを入力すればそのまま決済完了なので早いのは早いです。

まとめ

安くてスマートなECサイトを構築できるShopify。ShopifyPaymentが日本に入ってくればもう少し利用は増えるような気がするけど、毎回のSMS認証がどれくらい日本で受け入れられるか・・・。

ShopifyPaymentはその後日本で導入されました!

リピーターを期待しないショップ(キャンペーン等の単発ショップ)などの利用はとても良さそう。あとはブランドショップみたいにターゲット狭くて濃い場合とか。

というわけで、今回Shopifyへの乗り換えは断念したものの、これからも注視していきたいサービスです。多少でも何かの役に立ちましたら、ぜひ下記リンクからShopify試してみてください!(アフィリンクですがw)